多変量解析のうち、Cox比例ハザードモデルについて調査したのでメモしておきます。
Cox比例ハザードモデルとは、「あるイベントが発生するまでの時間」をアウトカムとしたときに用いられる解析手法。
アウトカムは生存・死亡などの数値化できないデータ。
多変量解析なので、イベントの発現に影響を及ぼす複数の要因を一度に評価する。
単変量解析で有意性が認められた要因を多変量解析で評価する。
Cox比例ハザードモデルでは2群間のハザード比を用いて比較する。
ハザードとは、単位時間あたりのイベント発生率。
例えば、患者を長期間追跡して、新薬と比較相手(標準治療やプラセボ)が生存率にどのような影響を及ぼしたかを検討する場合に、ハザードモデルによって各群の生存期間を比較する。
新薬を薬剤A、比較相手を薬剤Bとする。
薬剤Aのハザードを薬剤Bのハザードで割ってハザード比を求めたとき、
・ハザード比>1 → 薬剤Aのほうがイベントを起こしやすい
・ハザード比<1 → 薬剤Aのほうがイベントを起こしにくい
ということが言える。
2群間のハザード比が常に一定である → 比例ハザード性が成立している。
2群間のハザード比が時間によって異なる → 比例ハザード性が成立していない。
比例ハザード性が成立していない場合の対処法として、例えば、性別や年齢、病期別、併用薬などで層別化したCox比例ハザードモデルを用いる。
統計解析の表現は慣れも必要だと思うので、案件の都度復習するようにします。
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