原子間の化学結合:原子は常に安定を求めている

化学

岡野の化学、理論化学編で化学結合を学び、有機化学編で若干もやもやしていたところが、ああそういうことだったのか、と腑に落ちるようになりました。

原子間の化学結合は大まかに共有結合、イオン結合、金属結合に分類されます。原子はなぜ結合するのか。化学結合をすることによって希ガスの電子配置を得て安定したいからです。

原子が結合して分子になるとき、イオン化エネルギー(電子を1個放出して1価の陽イオンになるために必要なエネルギー)や電子親和力(電子を1個取り込んで1価の陰イオンになるときに生じるエネルギー)、電気陰性度(原子が結合するときにどれだけ電子を引き寄せるかを表す力の尺度)が関与して、様々な結合の形態をとります。

どのような結合であっても、目的はエネルギー的に安定することです。

そう考えると、なぜわざわざ混成軌道というややこしい方法で結合するのか?と疑問に思っていたことも、エネルギーレベルを一定にすることによって安定したいんだなとすんなり納得することができます。

それぞれの化学結合について簡単にまとめてみます。

共有結合とイオン結合

共有結合は原子間で電子対を共有する化学結合で、主に非金属元素間で生じます。

また、共有結合には電気陰性度の差によって極性が生じる結合があります。このとき電子対は電気陰性度の強い原子のほうに引き寄せられています。

イオン結合は陽イオンと陰イオンの間にはたらくクーロン力による化学結合で、金属元素と非金属元素間で生じます。電子は電気陰性度の大きいほうに局在化します。

左から、共有結合、極性共有結合、イオン結合

共有結合とイオン結合はまったく別物なのではなく、原子の様々な性質によって結合様式が変化するのだということがイメージできるようになりました。

金属結合

金属結合はその名の通り主に金属元素間で生じる結合で、イオン化エネルギーが小さい原子間の結合であることが特徴。

イオン化エネルギーが小さいとは電子を1個放出しやすいということになります。

例えばナトリウム(Na)同士が結合すると電子を放出して陽イオンとなったNa原子と、放出されて自由になった電子(自由電子)とが生じます。この自由電子は1箇所に固定されることなく、規則正しく配列したNa原子間を自由に動き回ることができるのです。Na原子と自由電子との間にクーロン力がはたらいて結合が成立します。

このように電子が自由に動き回ることができるため、金属は電気を通しやすいのですね。

ここで半導体の材料に使われるケイ素(Si)を思い出しました。Siは金属ではありませんが、温度を上げたり電圧をかけたりすると電子が動き出して自由電子のような振る舞いをするため電気を通しやすくなるということでしたね。

まとめ

化学の勉強を始めた当初は、化学結合と電子の関わりがなかなか理解できずに苦労しました。化学結合を理解するには電子配置を理解することがキモなのだということが、ここにきてようやく納得できるようになりました。

断片的に分かったつもりになっていたことをもう一度確認する、説明してみる、まとめなおす、この作業を繰り返し行うのみ。
理科の基礎工事にはまだまだ時間がかかりますが、一つ一つ納得して進めていこうと思います。

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