課題はそれぞれの中にある

雑記

日頃の運動不足の解消と気分転換のため登山に出かけてきました。

昨年兄弟が亡くなり、それから半年も経たないうちに父が亡くなり、ようやく忌明けとなりました。
何となくもやもやした気持ちを引きずっていたので、少し日常から離れたいという思いもありました。

今回の登山は一つの小さな挑戦でもありました。
慣れない装備、雪解けがはじまり水分を含んで重くなった雪の斜面の登り、長い稜線歩き。さらに、登りでペースがガクッと落ちる私は、他のメンバーの足手まといになるのではないかということが心理的なハードルになっていました。

登山では、中途半端に休むと余計に疲労して足が動かなくなります。
長い急登では、一定のペースで、ゆっくりと着実に歩き続けることが重要。心拍数が上がりすぎないペースを保つことが大事です。

ガイドさんの声かけに背中を押してもらい、もう無理!!と何度も思いながらも、呼吸に合わせて一歩一足を進めました。

山登りに必要な体力・筋力は、山を登ることでしか鍛えることができないと言われます。
登山ルートのコンディションは季節や天候に左右され、傾斜も一定ではありません。積雪期はさらにハードルが上がります。

重い荷物を背負って何時間も歩き続けるには、体力だけでなく、状況に応じた衣類調整や適切なタイミングでの水分補給・エネルギー補給、気力の維持など、自分自身をできる限りベストな状態にコントロールする力も必要です。

皆と同じようにしっかりと重装備で臨んでも、これまでに蓄積してきた経験とスキルはそれぞれ違う。
歩き慣れているメンバーにとってはどうってことのないルートでも、私にとっては少々敷居が高い山行でした。それでも、全体のペースを乱すことなく歩ききることができたことは小さな自信につながりました。

その日の目的はとある連峰の展望地に行くこと。雄大な眺めにただひたすら感動しながら写真撮影などしていると、山頂に向かう登山者数名が視界に入りました(カメラのズームで確認)。
その強者の皆さんには下山時に追い抜かれました。

自分とは桁違いにタフな方たちにもおそらくそれぞれに課題があり、いろいろな思いを背負いながら山を登っているのだと思います。

そう考えると、私の小さな挑戦にも意味はあったのだと思えてきました。
自ら設定した課題に向き合って一つずつクリアすることで道は開かれていくのだから。

コメント