電子軌道

化学

電子軌道は、驚くべき自然界のルールの1つです。

有機化学編ではsp軌道について学び、電子は原子核の周辺に雲のように存在するということを知りました。

電子軌道を説明するにはいくつかのルールがあります。
電子は2個ずつ各軌道に入るルールと、同じエネルギーの軌道にはできるだけ1個ずつ入るルールがあります。そして、電子はエネルギーの低い軌道から順番に入っていきます。

原子番号21番スカンジウム

19個目と20個目の電子は4s軌道(N殻)に入りますが、21個目の電子はM殻に戻って3d軌道に入ります。

4s軌道のほうが3d軌道よりエネルギーが低いため、電子は先に4s軌道に入るので納得です。

原子番号24番クロム

22番のチタンから23番のバナジウムまでは引き続き3d軌道に1個ずつ入っていきましたが、24番のクロムで電子配置が別の動きをみせました。

こうはならずに、

こうなります。

前述のルールの他に、電子は「同じ種類の軌道にすべて不対電子が入った状態」でも安定するためです。

原子番号25番のマンガンでは、再び4sに電子が入って電子対となります。

原子番号29番銅

その後、26番の鉄、27番のコバルト、28番のニッケルまで3dの小部屋に1個ずつ電子が入りますが、29番の銅では3dの小部屋5箇所がすべて電子対で埋まり、4sは不対電子となります。

このように、「同じ種類の電子軌道にすべて電子対が入った状態」が最も安定します。

電子配置を追っていくと時々あれっ?という配置になりますが、どのような配置になると電子が安定するのかというルールがわかってきたので、ここまでは腑に落ちました。

電子配置は自分で書いてみるとよくわかります。

最初は手書きしていましたが、マス目がどんどんくずれてひどい状態になってしまったのでエクセルでざっくりと作ってみました。

手書きの○もひどいので、こちらもひな形を作ってみよう。

コメント